エリザベス女王の人知れぬ努力
寂しくなった。
長い間あまりによく(映像で)見かけていたので、
失礼ながら近所の素敵なおばあさんがついに亡くなられてしまったかのような喪失感がある。
つい先日トレスさんに首相を任命した時も
満面の笑みで祝福していたのに。
けれど握手のために差し出した右手の甲は紫色に腫れているようだった。
からだはよほど辛かっただろうに公務を全力で果たして、この世を去って行かれた。
エリザベス女王といえば忘れられない話がある。
もう80歳代後半から90歳くらいまでの頃かと思うが、ある晩遅く侍従が女王の部屋に行くと
女王は夜着に王冠を被っていた。
何故?と尋ねると「(王冠は)重いからトレーニングをしているの」と答えたとか。
チャーミングで、でも大真面目。
人知れず真摯に努力し、与えられた務めを全うしようとしていたことに深い感銘を受けた。
生まれたところがどこだったとしても
きっとその場所でベストを尽くしたであろう人。
月並みながら、お疲れさまでした。
こういう人と同時代を生きていられたことを感謝して、忘れないでおこうと思う。