官事務所の窓

白い杖

途中で目が不自由になった人の話を聞いた。

すぐに手を出されることの不自由さは

例えば階段で、自分で距離を測ったり、

感じたりしたいのに出来ないもどかしさだそうだ。

一度目の不自由な方に助けようと手を出して

白い杖を振り上げられて拒絶されたことがある。

子どもにも同じことをしていたと思う。

それがどんなに当人にとって辛い事かは

子育てを終えて随分と経ってから

腹に落ちたのだ。