官事務所の窓

3月11日

夢を見た。

亡くなった家族と何気ない話をして、目が覚めた。

…ああ、もういないんだ、と涙が…。

でも、そのひとときの暖かい思いが、しばし胸を包んだ。

10年前…大切な家族を突然奪われた人々にとって、

思い出は悲しみでしかないのかもしれない。

過去は現在に存在しない、って、

それはそうだけれど、

何気ない日常のあたたかい思い出は

こころに住んで胸をほんのりあたためてくれたりするのかもしれない。

亡くなった大切な人々は私たちの心の中だけに存在していて、

そして何より心は自由なのだから。