官事務所の窓

あるいのち

生きたいと願うのは、自然なこと。けれど、

ある命は生きる価値などないと思い

生きようとすることができない

その精妙な身体の、億兆個の細胞の一つ一つが奇跡のように働いていても

それらを繋ぎとめる大切な何かを失くして。

自然界の中で、いのちはただ、生きられたら生きる。

コロナウイルスだってそうだ。

いのち、と言えるかどうかもわからないそうだが。

…役に立つとか、立たないとか、そんなに大切なものなのか。

自分を責めず

負い目など感じる必要もない

ただ、気楽に生きていてくれたら

それだけで嬉しかった。