官事務所の窓

後悔

あの時…、なんとなく記憶に残り、引っかかっていたことが

ずーっと経ってから、ああ、とわかることがある。

その時にはもう遅いのだけれど、

なぜあの時こころを開けなかったのか、

その時の自分をありありと思い出す。

今はもう会えないその人を、

つまらない気持ちにさせてしまったであろうことも

自分自身への悔しい思いも

ぜんぶまた私の歴史になってゆく。