官事務所の窓

漫画『浮浪雲』で主人公が雀の集まる庭で空を見上げる場面があった。

雀がたくさんいるのはいいことだと、なんとなく思っている。

ベランダでパン屑を撒き、ちゅんちゅんという声で目覚めるのが

嬉しかった。

昔の話である。

雀を見なくなって10年ほどになる。

近くには大きな公園や病院の広大な庭もあるのに、

見えないところで東京の環境が悪くなっているのか、

ずっと気になっていた。

それが、である。

5月には2回も見た。

人間の活動が制約を受け、自然環境が良くなったのだろう。

やはり東京は、雀も住めない所になっていたらしい

これから徐々に人々の営みは元に戻っていくのだが、

雀はこのまま、ともに暮らしていけないものか。