官事務所の窓

1月13日

若かった時に戻してあげよう、と、もし神様が言ってくれても嬉しくないなぁと思う。

若かったときは、大抵の時間をやったことの後悔とやらなかったことの後悔に費やして、悶々としていたものだ。

生きている時間が多くなるにつれ、まぁいいかと思えることも増えて、心の平安にはハードルが低くなった。

若いというだけで、時間という財産持ちだったんだなぁ、と今になって思うけれどその時は目の前のことでいっぱいいっぱいだ。もっと楽しむことは出来たかも。でもそんなことはどうでもいい。

立派でも賢くもなく他人に褒められもしなくても、道端に生える草はただ雨に濡れ、風に打たれ、冬の陽射しを浴びている。そんなふうに与えられた命を誰に比べるでなく、自分で伸びやかに生きていけるように、今日の成人の日、若い人たちを祝福したい。